重力知らずの性能!高性能ボールペン「エアプレス」が安すぎる
常々、日本が開発したモノのクオリティの高さというのは
世界でも誇れるものだなぁと思うクワントです。
100円ショップで当たり前のように売られている品々も
海外に出てみれば、その数倍以上の価格で売られていたり
あるいはお金を出して買おうと思っても流通していなかったり。
日本の筆記具に関しても例外ではなく、
日本の高クオリティな筆記具はアメリカでも人気があるようです。
そんな中で、気になるボールペンを見つけたのでクリッピング。
「宇宙で書けるボールペンを」 NASAが開発した「スペースペン」
ボールペンは構造上、ペン先のボールが筆記面に転がることで、インクが
重力にしたがい上から下へ流れ出す仕組みによりできています。
このため無重力状態や、気圧・気温・湿度などが極端な場面では
ボールペンが至って不向きで、鉛筆やサインペンが利用されていました。
そんな中、芯を替えて再び利用できるという利点から、宇宙でも
ボールペンを利用できないか…というNASAの依頼により、
米メーカーFisherが開発したボールペン「スペースペン」が生まれます。
このボールペンは、替え芯のインクタンクに窒素ガスを封入して
重力にかかわらず、ペン先にインクが移っていく仕組み。
2016年9月15日時点でAmazon価格 ¥2,990
また、上記アイテムの替え芯は、
2016年9月15日時点でAmazon価格 ¥750 です。
さすが、NASA御用達だけあってお高い…。
私たちのような地球を離れる予定が立たない人類でも、
重力に逆らった状況、たとえば壁に紙をあてて描いたりとか、
あるいは湿った紙に描くときなど…こうした恩恵を
もうすこし手軽に受けられれば、どんなに便利でしょうか。
エアプレスの驚くべき性能
そこで「スペースペン」に取って代わる便利アイテムとして
登場したのがトンボ鉛筆の「エアプレス」です。
まずはエアプレスの販売元、トンボ鉛筆のWebサイトより
エアプレスの商品紹介ページから特徴を引用・抜粋します。
APS搭載!圧縮空気が筆記を変える。
APS(AirPress System)とは、ノックのたび圧縮空気を作り、インクを押し出す新機構。
『速書き』や『上向き筆記』『湿った紙への筆記』などハードなシーンでも確実な筆記を約束します。
つまり、宇宙旅行より身近で、かつ頻繁に起こり得る、
「ボールペン書きにくくてちょっと不便だな~」というシチュエーションに
見事、応えてくれているわけです!
なんと、 2016年9月15日時点でAmazon価格 ¥491
スペースペンを購入するお金で、6本も買えてしまいます…!
しかもこのエアプレスの素晴らしい点は、
その構造にあります。
重力にとらわれずにインクを押し出すために、
スペースペンでは、リフィルそのものに窒素ガスを封入しており
リフィルも決して安価ではありません。
対してエアプレスは、
ノックのたびピストンが加圧室を押しつぶしてリフィルに圧縮空気を送り
インクを押し出します。
つまり、リフィルではなく本体にその仕組みがあることで
リフィルそのものは非常に安価に製造・販売することができているのです。
ちなみに、こちらが替え芯。
20本セットで 2016年9月15日時点でAmazon価格 ¥950 です。
一本当たり47.5円!?
こんなにハイテクで便利な機能をもったボールペンなのに
ランニングコスト激安じゃないですか!?
■ ■ ■
「エアプレス」はあくまで一例にすぎず、本当に日本製品というものは
相当に開発や研究を重ね、アイデアが優れた新製品が多数うまれているのに
あっという間に追随商品が出て、価格競争が起こって、
100円ショップに当たり前のように並んでしまいますよね。
それを享受できる日本国民としてはありがたくもありますが、
せっかくのすばらしいアイデア、すばらしい品質のものなのだから
適正な価格で、正しい価値の尺度で取引されればいいのになぁと感じます。
日本人に限ったことではないかもしれませんが、
サービスとかアイデアとか労力といったものに
きちんと対価が与えられているのか、懐疑的にならざるを得ない
最近の状況…ちょっと不安です。
クリエイターの職につく人たちがおいしくご飯を食べられる社会に
なるように、切に祈ります。。。(話の着地点が盛大にずれました)